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「当たり前にならない景色」を楽しみ、自然とともに生きる。思いを叶えていく町「弟子屈」の暮らし方

2023.03.20 UPDATE

「当たり前にならない景色」を楽しみ、自然とともに生きる。思いを叶えていく町「弟子屈」の暮らし方

Outdoor guide YARINOME

鑓野目 純基さん・未香子さん

弟子屈町でアウトドアガイドをしている鑓野目純基さんと、仕事をしながら支える奥さまの未香子さん。森に囲まれたすてきなご自宅で、お二人の弟子屈移住ストーリーをうかがってきました。

カヌー体験で道東の良さを再発見!がらっと進路変更

―――まずはお二人に、出身や前職、移住した経緯についてお話してもらいました。

純基さん:出身は網走で生まれは釧路。親父の転勤で道東を回って長く住んでたのが網走です。そこから恵庭の大学・大学院へ行って管理栄養士の勉強をしていました。

大学の夏休みに、親父に勧められて初めて釧路川のカヌーツアーを体験したんです。その時「自然の中で暮らす生き方が地元にあるんだな」と知りました。
何回か参加するうちに「弟子屈って山・川・湖がコンパクトにあっていい環境だな」って気付いて、管理栄養士の道を捨てて弟子屈に来ちゃったんですよね。

ツアーの際にお世話になっていた「SOMOKUYA」の土田さんに「こういう仕事良いですね」ってつぶやいたんです。
それから数回のインターンシップを経て、大学院卒業後そのまま入社させていただきました。なので弟子屈に来て6年目になります。

未香子さん:私は釧路出身で、10年間福祉の仕事をしていて発達障害の施設で働いていました。
結婚してから弟子屈に来たので弟子屈は3年目です。

過酷なガイド下積み時代を楽しんで暮らす

―――弟子屈町に住むと決めた際、移住の情報収集はしましたか?

純基さん:特にはしていないです。
僕はたまたま良い人と巡り合って、スムーズに進んだだけなので…

住む場所もSOMOKUYAの土田さんに紹介してもらいました。
川湯駅前の旧国鉄時代の長屋があるんです。初めはそこで1年間暮らしていました。昔の建物なので今の住宅のように断熱材も入ってなく、家の中でテントを張って暮らしたりしていました(笑)
「こんなことしてる同年代はいないだろうな。それっておもしろいな!」って思いながら色々工夫して暮らしてました。

自然相手の仕事を夫婦で協力して

―――純基さんは、土田さんの元で4年間学んだ後に独立されたとのことですが、現在のお二人の仕事について教えてください。

純基さん:今はアウトドアガイドの仕事をしています。たまに写真の方のお仕事もいただいてます。あと、酪農家さんに知り合いがいて、人手が足りない時にお手伝いに行くこともあります。

ガイドはゲストの命をお預かりする責任がとても大きい仕事です。
釧路川はカヌーをやる人たちには有名な川なので「この場所でやらせていただいてる」という気持ちもあります。

「若いなりにもリスク管理だとかしっかりやろう!」と考えて仕事に向き合っています。
北海道アウトドアガイド資格や野外救急法の資格を取得したりもしています。

未香子さん:私は、パートで福祉の施設で働いています。
休みが合えば、純基さんの手伝いで受付をしたりカヌーで下った先に車を回したりもしていますね。

絶景だらけの弟子屈!お気に入りは家の周辺

―――仕事以外でも外遊びをされるというお二人。弟子屈町に住んでみた感想や、冬シーズンで好きなスポットについて教えてください。

未香子さん:隣町とか行って戻ってくる時に「やっぱり弟子屈のロケーションすごい!」って、よく二人で言ってます。「当たり前にならない景色がある」そういう気持ちに住んでてもなるのはすごいよね。

純基さん:俺らが好きなスポットって特定の場所とかじゃないよね。写真映えスポットもたくさんあるけど、日の当たらない良い場所がいっぱいある。
静かな森の中で、ふとした瞬間に「お!やべっ!」って感じるんです。

厳冬期は家の前からスキー履いて、裏の森をよく散策します。ヒグマの爪跡とかその辺にいっぱいあるんです。
彼らが元々いた所に僕らが住まわせてもらっているという風に感じたりしますね。

まあでも、ガイドらしい回答としては、藻琴山から見える屈斜路湖が好きなスポットってことで…(笑)

弟子屈が好きでここで暮らしたい」という思いが重要

―――弟子屈町に来る前に心配だったことはありましたか?

純基さん:住む場所とか大変そうって思ってたけど、周りの人たちのおかげでなんとかなりました。
住宅情報が表にあまり出ていないこともあるので、地域の皆さんとの交流で住む場所が見つかることもあると思います

未香子さん:私は弟子屈で心配だったということはないけど、アウトドアガイドって大丈夫か?っていう心配が…(笑)
でも、こういう働き方や自分の手で暮らしている先輩たちがいっぱいいて「なんとかなるんだな」って思えるようになりました。

たまたま前職と同様の仕事に空きがあったので私も働けてますし。働きに弟子屈に来るんだったらまた違うかもしれません。

純基さん:仕事ってなると小さな町だからちょっと大変ですよね。

それぞれ良い暮らし、スタイルがあるというか、職業が違ってもこの場所が好きで暮らしている先輩たちが多いから、僕もそれを受け継いでいる感じです。
おこがましいですけど(笑)

最高のロケーションで自然とともにある生活

薪ストーブのあるおしゃれなご自宅についてお話をうかがいました。

純基さん:定かじゃないですけど、この家は築50〜60年位で昔の農家さんが暮らしていたようです。「この時代の家は丈夫だよ」って建物に詳しい人が言ってました。

家の形が昔っぽくて良いし、周りも森だし最高!裏に流れてる川が釧路川の支流なんです。自分も釧路川でカヌーしているんで、ストーリー的にもナイスマッチングです!
ここに住んで1年ちょっと。去年の秋に買ってリノベーションを進めてやっと現在の形に。学生の頃オール電化に住んでたけど、そういう家はもういいやってなりましたね。
逆に寒さを感じる家って昔の人の暮らしを感じるし、シンプルに温かいってありがたいことなんだなと思ったりします。

未香子さん:古い家なので、普通に暮らしてたら気付かないことに気付けるのがおもしろいよね!
私も音別に住んでたことがあって、ぼっとんトイレで、すぐ水道が凍っちゃうところに住んでました。だから普通のシティーガールよりは衝撃はなかったです(笑)

純基さん:家の周辺は街灯がないんで月がめっちゃ明るいんです。新月だったらヘッドライトしないと車までたどり着かない(笑)
今の家はいつもお世話になっている知人が紹介してくれたんです。
「せっかく弟子屈に住んでるならフィールドに近いところに住みたいんですよね。どこかいいところないですかね?」ってみんなにつぶやいていたら、たまたまここの情報を教えてくれました。

弟子屈はサポートしてくれる人が多い町

―――純基さんの「つぶやき(希望)」を真剣に聞いてくれる温かい方が多いですね!そんな弟子屈町に移住を検討している方へ、一言お願いします。

純基さん:「やりたいこととか弟子屈で暮らしたい」っていう思いがあれば、それをサポートしてくれる人は多いと思いますよ。僕らがそうだったから。

でも最初からそれを当てにするのは違う感じがしてて、頑張ってる姿勢を見てもらえたら、周りも自然に助けてくれるんだと思います。だから移住してずっと住んでる人が多いんじゃないですかね。